2016年01月30日

ドキュメンタリー映画『かけはし』にたくした想い

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22歳の頃一年間、アメリカの学校等で10フィート運動でつくられた「にんげんをかえせ」等の原爆映画を上映し、ヒロシマ・ナガサキの被爆者のメッセージを伝えるボランティア体験させていただきました。そして、その経験の中から、国境を越え、普遍的なメッセージを伝えていく上で、異文化の相互理解を深めていくことの大切さを痛感致しました。

帰国後、日本語を学ぶ外国人向け雑誌の編集長を長くしていたこともあり、約30年間、異文化間コミュニケーションをテーマに活動する中で、今も強く感じていることは、「言葉の通訳だけではなく、心の通訳の大切さ」です。

留学生にとって最初の一歩である日本語学校の存在はとても大切なもので、言葉を教えるだけではなく、まるで我が子を見守るように留学生に接しておられる日本語学校の先生方の姿に、心打たれ感動することがこれまでたくさんありました。

新大久保で日本人を救おうとして亡くなられたイスヒョンさんも、大きな夢を抱いて日本語学校に留学していた一人でした。

私は、スヒョンさんに直接お会いしたことはありませんが、異文化交流プロジェクトを通して交流のあった日本語学校に通っていた学生の一人がスヒョンさんでした。関係者の方からお電話をいただき、新大久保駅での事故を知らされた時の衝撃を今も忘れることができません。

新大久保での事故の翌年、スヒョンさんが大好きだった富士山に、母校の学生さんや日本で暮らす様々な国の外国人、そして日本人も共に、みんなで一緒に登りました。「自然に触れながら、一歩一歩みんなで一緒に歩いていくことで、国籍を越えて深まる友情を大切にしたい」という思いから、富士山へのピース登山はその後も継続され、韓国のハルラ山やクムジョン山への登山も行われました。

◎ピース登山隊→ http://musevoice.com/peaceclimb/
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朗読や歌で伝える公演活動、誰もが参加して表現できるオープンマイク等で募金を募り、スヒョンさんの頭文字をとって名付けられたNPO法人エルエスエイチアジア奨学会を通して芸術方面に進学を希望する日本語学校生を応援しています。

◎オープンマイク「ミューズの里」
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世界を見渡せば、憎しみの連鎖によるテロなども広がっている中にあって、母国と世界の架け橋となっていく留学生の存在が、国際社会の平和への実現に貢献していく存在となっていくよう、ホスト国の日本に住む一人として、微力ではありますが、何かできることはないか? そんな想いの中で、この度の映画『かけはし』の製作をスタートしました。

I am a Bridge! 国籍・民族・文化・習慣・世代など様々な違いを超えて、「人は誰もが心と心を繋ぐかけはしとなれる!」。これは、『かけはし』の取材を通して出会った世界の若者たちの姿から強く感じたことです。

母国に帰った後も、日本がもう一つの故郷として愛される国であったなら、そして出会いによって生まれる新しい視点がより多様な可能性と心豊かな社会を生み出しうるのなら、世界の人々と繋がり育まれる友情は、平和で魅力ある日本を創り出していくことでしょう。

イスヒョンさんと同じように母国と日本の架け橋となる夢を持って来日している留学生の皆様を応援する映画となるよう、がんばります〜!!

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あの事故から15年となる2016年1月26日には、スヒョンさんのご両親もご来場くださり、エルエスエイチアジア奨学会15周年記念イベントの中で、まだ完成前ではありますが、その日のために編集した映像を上映させていただきました。

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▲イスヒョンさんのご両親と共に

上映後には、たくさんの皆様から大変貴重なご意見・アドバイスをいただき心より感謝申し上げます。上映してくださる方々の想いに耳をしっかりと傾け、より一層企画を深め、日本全国に想いを届けていくことのできる作品となるよう、今自分たちにできる精一杯をつくしていこうと心に誓いました。

当初1月の完成予定でしたが、いましばらく時間をかけてじっくりと作り上げ、秋の上映に向かっていきたいと思っています。完成・公開の詳細が決まり次第またご報告をさせていただきます。今後とも、皆様のご支援・ご協力をよろしくお願い申し上げます。

ドキュメンタリー映画『かけはし』
企画・プロデューサー:中村里美
posted by かけはし at 13:16| 最新情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする